GC-2050 ガラスカラムの取り付け
動画(GC-2050 ガラスカラムの取り付け)¶
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本手順に従ってガラスパックド分析に必要な部品をお客様にて取り付け可能です。
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SINJユニットがP5位置に据え付けられていることをご確認ください。
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SINJユニットの位置変更はお客様では行えません。P6位置にSINJユニットが据え付けられている装置をご使用中のお客様でガラスパックドカラムをご使用されたい場合は、当社営業所、代理店、当社指定のサービス担当店に連絡してください。
使用部品¶
No. |
部品名称 |
カテゴリ |
必要個数 |
備考 |
---|---|---|---|---|
① |
10×12スパナ |
2 |
||
② |
6×8スパナ |
2 |
||
③ |
SINJ-U用パックドカラム用ガラスインサート |
1 |
GC-2050用 |
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④ |
ガラスカラムジョイント |
2 |
袋ナット、ワッシャ、スプリング、バックリング |
|
⑤ |
O-リング4CP4シリコーンゴム |
2 |
分析温度が250 ℃以下のとき |
|
⑥ |
グラファイトフェルール(パックドカラム用) |
2 |
分析温度が250 ℃以上のとき |
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⑦ |
ガラスカラムホルダ |
1 |
||
⑧ |
アダプタ(FID/STCD用, ECD/FPD用) |
1 |
||
⑨ |
金属キャピラリカラム Φ0.53mm |
1 |
アダプタ(ECD/FPD用)を使用するとき |
|
⑩ |
袋ナット(小) |
1 |
アダプタ(ECD/FPD用)を使用するとき |
|
⑪ |
ナット,割り入り |
1 |
アダプタ(ECD/FPD用)を使用するとき |
|
⑫ |
グラファイトフェルール(キャピラリカラム用 Φ0.8mm) |
2 |
アダプタ(ECD/FPD用)を使用するとき |
作業手順¶
手順1¶
装置を停止し、カラムオーブンの温度が40℃未満、試料気化室と検出器の温度が50℃以下になっていること及びガス供給が停止され残圧がないことをワークステーションから確認します。
手順2¶
オーブンドア開閉口に手を入れて手前に引き、カラムオーブンのドアを開けます。
手順3¶
カラムオーブン内の天井にあるネジ穴①②にネジ 2PC(P3 M4×8)でカラムアダプタホルダ(⑦)を取り付けます。
ガラスパックドを使用する際はSINJがP5位置に据え付けられている必要があります。
手順4¶
天井につけたカラムアダプタホルダにネジ 1PC(P3 M3×20)で各種アダプタを取り付けます。
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検出器がFID/TCDの場合
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10×12スパナ(①)で検出器のグラファイトフェルール用アダプタを取り外します。
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アダプタの検出器側を検出器に差し込みナットを手で締めた後、10×12スパナで締めて固定します
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アダプタが天井と垂直になるようにカラムアダプタホルダへ取り付けます。
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検出器がECD/FPDの場合
- アダプタが天井と垂直になるようにカラムアダプタホルダへ取り付けます。
- アダプタが天井と垂直になるようにカラムアダプタホルダへ取り付けます。
手順5¶
検出器がECD/FPD場合、検出器とアダプタを金属キャピラリカラム(⑨)で接続します。
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金属キャピラリの中にグラファイトフェルールの欠片が入らないように注意してください。
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アダプタや金属キャピラリカラムを取り付けた状態では、ガスを流さないままオーブン内を400℃以上に上げないでください。
- グラファイトフェルール(⑫)を取り付けた金属キャピラリカラムの先端を検出器に差し込み、ワリナット(⑪)で締めます。グラファイトフェルールを取り付ける位置は、下記表に従ってください。
差し込み先固定位置アダプタ側5mmFPD82mmECD32mm
検出器側のグラファイト固定には グラファイト位置決め治具(検出器用) を使用することもできます。使用の際は金属キャピラリをカットせず、位置決め治具の端にキャピラリ先端を合わせる形で位置を調整してください。
- アダプタ(⑧)に袋ナット(小)(⑩)とグラファイトフェルール(⑫)を用いて金属キャピラリカラム(⑨)を取り付けます。グラファイトフェルールはカラム先端から5mmの位置に固定してください。
この作業は必ずガラスパックドカラムの取り付け前に行ってください。ガラスパックドカラムが取り付けられた状態で作業を行うとカラムが破損する原因となります。
手順6¶
ガラスカラムに接続部品を取り付けます。
取り付けの際、ナット落下の衝撃によってカラムが破損することを防止するため、 O-リング インサート用(227-35005-01) または カラムガスケット,シリコーン(201-35184) を取り付けることを推奨します。
- 分析温度が250 ℃以下のとき
O-リング 4C P4 シリコーンゴム(⑤)を使用し、ガラスカラムの両端に、以下の順に挿入します。
O-リング(ガラスインサート用)(推奨)、 袋ナット、ワッシャ、スプリング、バックリング、シリコーンO-リング
バックリング(★)は、ツバのある面をシリコーンO-リング側にします。
- 分析温度が250 ℃以上のとき
グラファイトフェルール(⑥)を使用し、ガラスカラムの両端に、以下の順に挿入します。
O-リング(ガラスインサート用)(推奨)、袋ナット、ワッシャ、スプリング、バックリング、グラファイトフェルール
バックリング(★)は、ツバのない面をグラファイトフェルール側にします。
手順7¶
グラファイトフェルールを使用する場合はグラファイト固定治具(⑬)を使用し手締めで締めた後、10×12スパナ(①)でグラファイトが動きにくくなる程度に固定します。固定ができたらグラファイト固定治具を外してください。
固定位置の目安は、ガラスカラム先端からグラファイトフェルール先端までINJ側が40mm、アダプタ側が13mmです。
シリコーンO-リングを使用する場合も同じ位置に固定します。
強く締めすぎるとガラスパックドカラムが破損する原因となります。
手順8¶
試料注入口にSINJ用インサート(③)を途中まで挿入します。
手順9¶
ガラスカラムにSINJ用インサート(③)を差し込みます。
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GC-2050にガラスカラムを取り付ける際は、付属のインサート2種のうち全長72mmの SINJ-U用パックドカラム用ガラスインサート(222-30935) をご使用ください。もう一方の、全長93mmのインサートはGC-2050にSUSカラムを取り付ける際に使用します。
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ガラスカラムを取り外すときは、ガラスインサートがガラスカラムと同時に降りてきます。ガラスインサートが落下しないように注意して取り外してください。
手順10¶
ガラスカラムを注入口側、アダプタ(⑧)にそれぞれ挿入した後、袋ナットを手で締めます。
ガラスインサートの挿入時、試料気化室のセプタムナット(★)が締まりすぎた状態で袋ナットを締めるとガラスインサート(③)やガラスカラムを破損してしまう可能性があります。
セプタムの交換
の手順に従ってセプタムナットを締めすぎないようメンテナンスしてください。
手順11¶
ガラスカラムを軽く押さえながら、スパナ(①)で注入口側とアダプタ側の袋ナットを締めて固定します。
O-リング 4C P4 シリコーンゴム(⑤)のときは、軽く締めて固定します。
グラファイトフェルール(⑥)のときは、1/3から1/2 回転程度締めて固定します。
手順12¶
カラムオーブンのドアを閉めます。
手順13¶
GCを起動します。
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パックドカラムでは、長さやメッシュサイズによって設定流量をカラムに流すため必要な入口圧が大きく異なります。ご使用中のカラムより長いカラム、またはよりメッシュの細かいカラムを使用する場合、ボンベ圧を上げてご使用ください。
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アダプタ(FID/STCD用, ECD/FPD用)使用による圧力上昇は0~数kPa程度です。入口圧がボンベ圧と近い値のメソッドをご使用の場合はボンベ圧を上げてご使用ください。
【参考】 使用カラム:OV-1 2% Chromosorb W AW-DMCS, 80/100, 2.1m×3.2mmI.D¶
SINJ200℃, OVEN200℃, DET250℃ キャリアガス種:窒素 のSINJ入口圧(kPa)
カラム流量(mL/min) |
アダプタなし |
FID/TCD用 |
ECD/FPD用 |
---|---|---|---|
20 |
93.0 |
93.3 |
95.1 |
60 |
203.6 |
203.9 |
207.4 |
100 |
282.2 |
282.6 |
287.2 |