カラムの交換手順(HS-20、HS-20 Trap)

ヒント

HS-20 NXおよびHS-20 NX Trapの場合も同様の手順です。

使用部品

No.
部品名称
カテゴリ
必要個数
備考
スパナ(1/4inch×5/16inch)
1
ピンセット
1
カラム取付用冶具(INJ用)
1
カラム取付用冶具(各検出器用)
1
キャピラリカッター
1
キャピラリカラム
1
島津ジーエルシーにお問い合わせください。
ベスペルフェルール
1
ナット, SSNE16/012
1

作業手順

手順1

HSS制御ソフトウェアの場合、[HS-20]アイコンをダブルクリックして、HSS制御ソフトウェアを起動します。

ヒント

HSS制御ソフトウェアは、通常、以下のフォルダにある“HSS20.exe”をダブルクリックすることで起動します。
C:\Program Files (x86)\Shimadzu\HS20

手順2

装置選択ウィンドウが開きますので、[OK]ボタンをクリックします。

手順3

装置状態のHS-20の各部温度(バイアルオーブン温度、サンプルライン温度、トランスファーライン温度)が室温程度に下がっていることを確認してください。

安全のため、防護メガネをかけてください。

手順4

GCMSの場合、ワークステーション上で自動停止を行います。完了の表示が出るまで待ちます。

GCの場合、装置を停止し、カラムオーブンの温度が40℃未満、試料気化室と検出器の温度が50℃以下になっていること及びガス供給が停止され残圧がないことを装置画面もしくはワークステーションから確認します。

手順5

システムの温度が下がった事を確認して、HSS制御ソフトウェアを閉じます。
その後、機器のスイッチをOFFにします。

ヘッドスペースサンプラーの装置内部の保守や点検を行うときは、各部の温度が室温付近に下がっていることを確認し、必ず電源をOFFにしてからカバーを開けてください。

手順6

ドア右下のレバーを手前に引き、オーブンドアを開きます。

手順7

カラムオーブン右側面のスプリッタへ接続されているナットをスパナ(1/4inch×5/16inch)で緩めてから取り外します。

手順8

各検出器専用のスパナを使用して、検出器側のナットを外します。
(下図は、検出器がMSの場合です。)

ヒント

GC検出器の場合はグラファイトフェルールでカラムを取りつける場合があります。
この場合には、ナットの形状が異なり別の大きさのスパナが必要となります。
グラファイトフェルールを使用するキャピラリーカラムの手順は
キャピラリカラムの取り付け(グラファイトフェルール) を参照してください。

手順9

カラムをカラムハンガーから外します。

手順10

①使用するカラムのINJ側にナット, SSNE16/012を通します。
②次にベスペルフェルールを通します。

注記

ベスペルフェルールのテーパー(先の細い部分)をナット側に向けて通してください。

拡大図(①ベスペルフェルール、②ナット, SSNE16/012)

手順11

カラム取付治具(INJ用)にカラムを通します。

注記

カラム挿入長はGCの試料気化室と同じ34 mmです。試料気化室のカラム取り付け治具を使用することができます。

手順12

検出器側のカラム接続は、使用装置の付属品(固定具など)を用いて取り付けます。
(下図は、MSの場合です。)

手順13

取り付け前に、カラム先端部(HS-20側と検出器側の先端からナットまで)の汚れをアセトンに含ませたガーゼ等でよく拭きとります。

注記

このとき位置決め目印がずれないように注意してください。

手順14

カラムオーブン右側面のスプリットブロックに、カラムをベスペルフェルールとナット, SSNE16/012で固定します。

手順15

カラムを検出器側に取付けます。(下図はMSの場合です)
取付けの際には下図のように位置決め目印(テープまたはセプタム)を軽くナットに押しつけた状態でナットを締めます。

ヒント

GC検出器の場合はグラファイトフェルールでカラムを取りつける場合があります。
この場合には、ナットの形状が異なり別の大きさのスパナが必要となります。
グラファイトフェルールを使用するキャピラリーカラムの手順は
キャピラリカラムの取り付け(グラファイトフェルール) を参照してください。

手順16

手で締めてからスパナで一回転締め付けます。

注記

既にベスペルフェルールがカラムに固定されている場合は、手で締めてからスパナで20°~40°締め付けます。

手順17

位置決め目印(テープまたはセプタム)を外します。
HS-20側、検出器側にカラムが固定されていることを確認してからGCカラムオーブンの扉を閉めてください。

手順18

各ワークステーションの環境設定でカラムの変更をします。

注記

ベスペルフェルールが新品の場合は、カラムオーブン温度を上げ下げすることによってフェルール部で漏れが生じる場合があります。
漏れが生じた場合は、カラムオーブンと試料気化室を分析で使用する温度まで昇温した後、カラムオーブンを冷却し、HS-20側とMS側のナットを増し締めしてください。