キャピラリカラムの取り付け(ClickTekフェルール)
動画(ClickTekフェルールのカラムへの取付)¶
動画(キャピラリカラム(ClickTekフェルール)のGCへの取付)¶
-
ClickTekフェルールは金属カラムに対応していません。
-
OCI/PTVはClickTekフェルールに対応していません。
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GCMSはClickTekフェルールに対応していません。
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ClickTekフェルール使用時はグラファイトフェルール使用時と比べて試料気化室下部の温度分布が変化します。そのため、分析する溶媒やサンプルによっては、ピーク形状やピーク溶出パターンが変化する場合があります。その際は、 ClickTekフェルール 用メソッドファイルを作成し分析や解析を行う必要があります。
ClickTekアダプタの取り付け方法は、 ClickTekアダプタの取り付け を参照してください。
使用部品¶
No. |
部品名称 |
カテゴリ |
必要個数 |
備考 |
---|---|---|---|---|
① |
ピンセット |
1 |
||
② |
キャピラリカッター |
1 |
オプション |
|
③ |
ClickTekコネクタ |
2 |
オプション |
|
④ |
ClickTekフェルール |
2 |
オプション |
|
⑤ |
Pre-fixツール |
1 |
オプション |
ClickTekフェルールはカラムの内径に合ったものを選択する必要があります。
フェルールの種類
を参照してください。
作業手順¶
手順1¶
装置を停止し、カラムオーブンの温度が40℃未満、試料気化室と検出器の温度が50℃以下になっていること及びガス供給が停止され残圧がないことを装置画面もしくはワークステーションから確認します。
手順2¶
キャピラリカッター(②)などでカラム先端をカットします。
手順3¶
Pre-fixツール(⑤)でClickTekフェルール(④)をカラムに装着します。
ここでは、Split分析をする場合のSPL側の取り付け方を例として説明します。
ClickTekフェルール簡易据付キットを使用する場合は、後述の ClickTekフェルール簡易据付キットを使用する場合 を参照してください。
- Pre-fixツールの回転部を持ち上げ、挿入口を「SPL・WBI」にあわせます。
ナローボア用・ミドルボア用のClickTekフェルールのときは「0.43/0.5」の挿入口を、ワイドボア用のClickTekフェルールのときは「0.73」の挿入口をあわせます。
- 試料注入口・検出器の種類によって、Pre-fixツールの挿入口を選択してください。
ClickTek Ver.1のとき
項目 | 差し込み長さ |
---|---|
SPL・WBI | Split/Splitless 33 mm |
15 mm | Splitless 15 mm (内径0.53 mmのワイドボアカラムを使用してスプリットレス分析をするとき) |
FID | 71 mm |
TCD | 49 mm |
BID | 73 mm |
FTD | 68 mm |
ECD-Exceed | 42 mm |
FPD | 81 mm |
ClickTek Ver.2のとき
項目 | 差し込み長さ |
---|---|
SPL・WBI | Split/Splitless 33 mm |
15 mm | Splitless 15 mm (内径0.53 mmのワイドボアカラムを使用してスプリットレス分析をするとき) |
DET | 71 mm(FID、TCD、BID、FTD、ECD-Exceed、STCDのとき) |
FPD | 81 mm |
試料気化室、FID、FPDの差し込み長さと、ClickTek用フェルールに変更はありません。ClickTekのバージョンの区別なく使用できます。
-
ClickTekフェルールは、カラムの差し込み長さがグラファイトフェルールよりも約1 mm短くなります。Pre-fixツールを使わずにClickTekフェルールを取り付けるときは、上の表を参考にしてください。
-
Ver.1のPre-fixツールをVer.2のClickTekに使用する場合、検出器がFID、TCD、BID、FTD、ECD-Exceed、STCDのときは「FID」を使用してください。
-
誤ったカラム差し込み長さで使用されると、感度が大きく変動する可能性があります。使用されるClickTekのバージョンに合ったカラム差し込み長さを設定してください。
-
ClickTekのVer.1とVer.2の見分け方は、手順9の注記を参照してください。
- Pre-fixツールにClickTekフェルールを取り付けます。
- カラム内径にあったClickTekフェルールを使用してください。
カラム内径 | 名称と形状 | フェルール内径 | 備考 |
---|---|---|---|
~0.25 mm | ClickTekフェルール ナローボア用 0.43
|
0.43 mm | 2本の罫書き線があります。 |
0.32 mm | ClickTekフェルール ミドルボア用 0.5
|
0.5 mm | 1本の罫書き線があります。 |
0.53 mm | ClickTekフェルール ワイドボア用 0.73
|
0.73 mm | 罫書き線はありません。 |
-
ClickTekフェルールは、着脱回数5回を目安に交換してください。
- カラムをPre-fixツールに挿入し、奥まで差し込みます。
- ローレットネジをカラムに通し、時計回りに回します。
ローレットネジがフェルールにあたるまで回します。
-
カラムがPre-fixツールの奥まで差し込まれていることを確認します。
-
カラムが抜けないように押さえながら、ローレットネジを時計回りに90度回します。
- ローレットネジを外し、ピンセットでフェルールをつまんでカラムを取り外します。
必ずピンセットでフェルールをつまんで取り外してください。
カラムを引っ張ると、カラムが破損するおそれがあります。
- フェルールがカラムにしっかりと装着されていることを確認します。
フェルールがカラムにしっかりと装着されていないときは、さらに45度増し締めしてください。
手順4¶
カラムの検出器側も手順2~3と同様に準備します。
手順5¶
オーブンドア開閉口に手を入れて手前に引き、カラムオーブンのドアを開けます。
手順6¶
カラムをカラムハンガーに掛けます。
手順7¶
ClickTekコネクタ(③)に試料気化室側のカラムを通します。
手順8¶
側面の金具を「カチッ」と音がするまでスライドし、ロックします。
手順9¶
試料注入口にカラムを差し込みます。
ClickTekフェルールにごみなどが付着していないことを確認してください。
ごみなどが付着していたときは、有機溶剤(アセトン、ヘキサンなど)をしみこませた清潔な布などでやさしくふき取ってください。
ClickTekコネクタの溝に、アダプタの突起部がはまるように差し込みます。
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ClickTekのバージョンによって差し込み長さが異ります。詳細は手順3の注記を参照してください。
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TCD、BID、FTD、ECD-ExceedはClickTekのバージョンによって形状が異なります。Ver.2の場合は下記の特徴があります。
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保温カップに切り欠きと「DET71MM」の印字がある(TCD、FTD、ECD-Exceed)
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アダプタにスリットがある(BID、FTD)
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アダプタにジョイントがある(TCD、ECD-Exceed)
-
-
試料気化室、FID、FPD、STCDは、ClickTekのバージョンによる区別はありません。
手順10¶
ClickTekコネクタを押しながら時計回りに回し、「カチッ」とはまるまで締めます。
ClickTekコネクタを締める際は、ツマミ部(①)を持って回してください。
手順11¶
検出器側も手順7~10と同様にカラムを固定します。
手順12¶
カラムオーブンのドアを閉めます。
手順13¶
GCを起動します。
ClickTekフェルール簡易据付キットを使用する場合¶
一部のClickTek Starterキットに付属するClickTekフェルール簡易据付キットを使用する場合は、 キャピラリカラムの取り付け(ClickTekフェルール) の手順3と4の代わりに、下記の手順に従ってClickTekフェルールをカラムに装着してください。
手順1¶
据付キットのラベルとClickTekフェルールの種類を確認します。
ナローボア用・ミドルボア用のClickTekフェルールを使用するときは「0.43 0.5」のラベルが貼られた据付キットを、ワイドボア用のClickTekフェルールを使用するときは「0.73」のラベルが貼られた据付キットを使用します。
(
フェルールの種類
参照)
手順2¶
据付キットにClickTekフェルールを取り付けます。
手順3¶
カラムを据付キットに挿入します。
ClickTekフェルールを落とさないように気を付けてください。
試料注入口・検出器の種類に合わせて、後でカラムをカットします。
カラムを据付キットに挿入するときは、下の表を参考に、カットに十分な長さを引き出してください。
- ClickTek Ver.1のとき
項目 | 差し込み長さ |
---|---|
SPL・WBI | Split/Splitless 33 mm |
15 mm | Splitless 15 mm (内径0.53 mmのワイドボアカラムを使用してスプリットレス分析をするとき) |
FID | 71 mm |
TCD | 49 mm |
BID | 73 mm |
FTD | 68 mm |
ECD-Exceed | 42 mm |
FPD | 81 mm |
- ClickTek Ver.2のとき
項目 | 差し込み長さ |
---|---|
SPL・WBI | Split/Splitless 33 mm |
15 mm | Splitless 15 mm (内径0.53 mmのワイドボアカラムを使用してスプリットレス分析をするとき) |
DET | 71 mm (FID、TCD、BID、FTD、ECD-Exceed、STCDのとき) |
FPD | 81 mm |
試料気化室、FID、FPD、STCDの差し込み長さと、ClickTek用フェルールに変更はありません。ClickTekのバージョンの区別なく使用できます。
手順4¶
ローレットネジをカラムに通し、時計回りに回します。
ローレットネジがフェルールにあたるまで回します。
手順5¶
カラムが抜けないように押さえながら、ローレットネジを時計回りに90度回します。
カラムを後でカットするのに十分な長さが引き出されていることを確認してください。
手順6¶
ローレットネジを外し、ピンセットでフェルールをつまんでカラムを取り外します。
必ずピンセットでフェルールをつまんで取り外してください。
カラムを引っ張ると、カラムが破損するおそれがあります。
手順7¶
フェルールがカラムにしっかりと装着されていることを確認します。
フェルールがカラムにしっかりと装着されていないときは、さらに45度増し締めしてください。
手順8¶
キャピラリカッターなどでカラム先端をカットします。
ClickTekフェルールの先端からのカラム差し込み長さが、下記になるようにカラム先端をカットしてください。
-
ClickTek Ver.1のとき
項目 差し込み長さ SPL・WBI Split/Splitless 33 mm 15 mm Splitless 15 mm
(内径0.53 mmのワイドボアカラムを使用してスプリットレス分析をするとき)FID 71 mm TCD 49 mm BID 73 mm FTD 68 mm ECD-Exceed 42 mm FPD 81 mm -
ClickTek Ver.2のとき
項目 差し込み長さ SPL・WBI Split/Splitless 33 mm 15 mm Splitless 15 mm
(内径0.53 mmのワイドボアカラムを使用してスプリットレス分析をするとき)DET 71 mm
(FID、TCD、BID、FTD、ECD-Exceed、STCDのとき)FPD 81 mm
試料気化室、FID、FPD、STCDの差し込み長さと、ClickTek用フェルールに変更はありません。ClickTekのバージョンの区別なく使用できます。
手順9¶
カラムの検出器側も同様に準備します。
以降の手順は、 キャピラリカラムの取り付け(ClickTekフェルール) の手順5以降に従って、装置にClickTekコネクタを取り付けてください。
ClickTekコネクタ取り外し時の注意¶
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カラムオーブンの温度が40 ℃未満になっていることを確認します。
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ClickTekコネクタからカラムを取り外すときは、必ずフェルールを持って取り外します。 |