
低分子医薬品
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低分子医薬品, バイオ医薬品
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Prof. Gérard Hopfgartner
Life Sciences Mass Spectrometry, School of Pharmaceutical Sciences, University of Lausanne, Geneva, Switzerland
*お客様のご所属・役職は掲載当時のものです。
University of Geneva
URL
https://www.unige.ch/en/
こちらの研究室取り組んでいるテーマについてご紹介ください。
私たちのグループでは,質量分析計を用いたライフサイエンスへのアプローチをテーマとして取り組んでいます。(バイオ)医薬品とそれらの代謝物,複雑なバイオロジカルサンプル中の内因性化合物の定性,定量分析のために,様々な分離科学と質量分析技術を応用・開発しています。研究の範囲は,バイオアナリシス,乾燥血液スポット(Dried blood spot:DBS),薬物代謝,薬物毒性,サンプル前処理,多次元分離,超ハイスループット分析,高分解能質量分析,イオンモビリティスペクトロメトリ,質量分析イメージング,と多岐に渡ります。
Nexera/LCMS-8040は効率的に使われていますでしょうか?どのようにお役に立っていますか?
カラムスイッチングアプローチによる,プラズマ中の薬物とそれらの代謝物のための包括的なLC-MS/MSメソッド開発のために使っています。乾燥血漿/血液スポットサンプル前処理もまた興味のあるところです。同じソフトウエアプラットフォームにおけるLCとMSの統合は有用だと思っていますし,高速スキャニング性能と極性切り替えも大きな利点だと思います。
Nexera/LCMS-8040の長所はどのような部分だと思われますか?
この装置は広範囲にわたる大がかりなクリーニングも無しに,何か月も安定したMS応答性を示します。またフロントLCには設置面積が小さくフレキシビリティを持つ,高性能なUHPLCシステムNexeraがついています。ノイズレベルが低いですね。ほとんどのルーチンワークに適したパフォーマンスで,適切なダイナミックレンジを持っています。価格と性能のバランスが良いと思います。
スイスには大手製薬企業が何社かありますが,これらの強みはそれらの企業でも興味を引くものだと思われますか?
製薬業界においては,品質管理や生産,製剤部門などのMSの新しいユーザーにふさわしいと思います。課題があるとすれば,既存のMSとの整合性でしょうか。
これらの強みは,ヒューマンヘルスケアに関わる他のお客様の手助けになると思われますか?
臨床分野で活用すると思います。LCとMSがひとつのシステムとして1名のサービスエンジニアによってメンテナンスできますし,コストも強みだと思います。堅牢で,使い方が簡単,包括的なパラメータ設定ができます。
Nexera/LCMS-8040に関し,改善,追加,拡張した方がよい性能や機能があればご提案いただけますか?
ソフトウエアはもっと良くなると思います。データ解析部分の改良は,ソフトウエアそのものを習得する過程を短くすることができます。データ収集の部分はOKです。完全なアプリケーションやクリニカル,食品科学といった分野に向けたメソッドパッケージがあるといいですね。
島津の技術や製品,サポートについて,ご意見ご要望をおきかせください。
ポータブルMS,微小流量LC/MS,高分解能MS,微生物学向けに適正な価格のすごく小さなMALDIなどを作ってもらいたいです。
島津製作所に対してどのようなイメージを持っておられますか?
信頼できる,熱心,堅牢性,138年, そして“礼儀正しい”というイメージです。
先生のご研究に関し,夢をお聞かせいただけませんか?その夢を実現するのに,島津はどのようなお手伝いができますか?
ユニバーサルなイオン化法,MSの小型化,LCとサンプル分離(Chipベースではないもの),単一細胞解析やイメージング分解能,GC-TOFなどを作りたいですね。
コメントありがとうございました。これからもどうぞよろしくお願いします。