京都大学農学研究科

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    MultiNA (マルチナ)

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木下政人先生

木下 政人 先生

*お客様のご所属・役職は掲載当時のものです。

京都大学 農学研究科

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ユーザーレビュー

 

先生のご研究内容について教えてください!

私たちの研究グループでは,海産魚,淡水魚を中心に「生き物を観て,生き物から学ぶ」ことを念頭に研究を進めています。このグループでの得意技は,生き物の遺伝子を操作することです。ゲノム編集技術や遺伝子導入技術を駆使して,基礎研究から創薬事業や養殖業などの応用研究まで,メダカからマダイ,トラフグまで幅広い研究を行っています。ゲノムを自由に操作できる技術の開発を主にメダカを用いて行っています。従来の遺伝子導入方法に加えて,近年急速に発展してきたゲノム編集技術を活用し,魚類でこれらの技術の最適化を行なっています。そして,この技術を用いて,遺伝子の機能を個体レベルで解析しています。魚類では,作物や家畜のように品種化が進んでいません。そこで,狙った遺伝子を効率的に変化させるゲノム編集技術を用いてマダイ,トラフグなどの短期間での育種を行っています。

参考URL:http://www.mbf.marine.kais.kyoto-u.ac.jp/kinoshita/

 

ご研究の中で,MultiNAはどのようにご活用いただいていますか?

Hetero duplex Mobility Assay (HMA)に使用し,ゲノム編集魚を作出する上で,多くの場面でMultiNAを活用しています。具体的には,(1)効率よく狙った配列を編集するTALENやsingle guide RNAの選定,(2)ゲノム編集処理した個体がある程度成長した段階でヒレの一部を用いて個体ごとの編集効率の検討と高率に編集された個体の選別,(3)第2世代での編集個体の選別と遺伝子型の解析,に使用しています。

 

MultiNAについて,レビューをお願いします!

MultiNAを用いた解析の利点の一つは,短時間で多くのサンプルを処理できることです。魚類でのゲノム編集効率はマウスなどに比べ低く,モザイク率が高いという特徴があります。また,飼育場所の制約もあります。そのため目的の個体を得るために,多数の検体を短期間に処理する必要がありますが,自動で一度に100検体以上を処理でき重宝しています。また,もう一つの利点は,泳動パターンにより,個体の遺伝子型が判別できることが利点です。MultiNAはHMAでの解像度がよく,解析パターンにより,個体間で同一の変異を持つものを選抜したり,1個体のホモまたはヘテロ接合体の判別も容易に行えます。

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