細胞塊(スフェロイド)は,細胞同士が接着して立体構造を形成し生体に存在する状態に近くなるため,その細胞が本来持っている機能を発揮しやすいと考えられています。一方で,自己集合や自己再生はできないため,臓器特異的な細胞からなる複雑な集合体であるオルガノイドほど機能が発達しているとはいえません。
近年では,様々な器官におけるオルガノイドを作製する手法の開発も進んでいます。オルガノイドとは,生体内の組織や器官をモデルとして,試験管内で複数の細胞種から作製される生体に類似した構造や機能を有する三次元組織です。解剖学的・機能的に生体内に存在する器官に近い特徴を示すことから,感染症や薬剤スクリーニング,毒性試験などの疾患研究や再生医療研究への応用が検討されています。
しかしながら,これらの細胞塊やオルガノイドのハンドリングについては未だ一般的な方法がなく,試行錯誤されている状況です。そこで,細胞塊やオルガノイドを簡便に培養,単離,観察するトータルソリューションを提案します。

細胞塊の作成と評価 

細胞塊の作成と評価

スフェロイドの回転浮遊培養

回転浮遊培養システム CELLFLOAT®

iPS細胞の均等な細胞塊を作成可能

細胞塊の作製において,大きさが均一であることが機能解析や薬剤スクリーニングでの活用に非常に重要であると考えられています。そこで,手軽で再現良く回転浮遊培養を行うことが可能なシステムをご提案します。

細胞塊の観察と形態の定量計測

細胞塊の面積、擬似体積の算出と蛍光観察が可能

単離した細胞塊に対しては,個数や大きさの計測,内部構造の様子を観察することが求められます。しかしながら,複数枚の96well plateを顕微鏡で観察するのは,非常に労力を要する作業です。さらに細胞塊の内部構造を観察する方法は,切片を作成して免疫染色にて観察するような破壊的な手法が主流であり,その後の継続培養は出来ないため,実験スケールも大規模になりがちです。
そこで,これらの細胞塊の観察における課題を解決することが可能なイメージング装置をご提案します。

細胞塊の個数や大きさを解析

iSpect DIA-10

粒子解析で懸濁液内のサイズ分布を評価可能

作製された細胞塊を細胞製剤として活用する場合に、懸濁液内に存在する大きさを把握することが求められる場合があります。そこで、細胞塊を粒子に見立て、粒子画像解析システムで懸濁液中の細胞塊を解析する方法を提案します。セルを通過する粒子を観察・画像取得し、画像解析して個数や大きさを測定し分布を把握することができます。
操作は、(1)サンプルセット、(2)分析条件選択、(3)ファイル名入力の3ステップで測定結果を得ることができます。またポンプ動作や粒子撮影は選択した分析条件に従って自動実行されます。顕微鏡を用いた画像解析より容易に実施することができます。

 

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培養細胞を利活用するプロセス例 

クローニング 細胞培養 細胞製造/非侵襲評価 物性評価

CELLFLOATは株式会社ジェイテックコーポレーションの商標です。
PERFLOWは古河電気工業株式会社の登録商標です。
Cell³iMager,Cell³iMager Estierは株式会社SCREENホールディングスの商標です。

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