分析例解説

サクサク感,モチモチ感,歯ごたえ,舌ざわりなどの食感は,味と共に食品のおいしさに影響する重要な要素です。食感は通常官能試験によって評価されますが,官能試験には人の感覚の個人差や体調などによる再現性の難しさの問題が伴います。小型卓上試験機は,官能試験を補い,数値化による客観的な結果を得る方法として食品開発の場に使用されています。

テクスチャー特性の評価方法例(イメージ)

テクスチャー特性の評価方法例(イメージ)

硬さ : H
プランジャーで食物に負荷を加えた時の最大試験カ
脆さ : B
食物が口の中で壊れるカ
粘着性 : A3
食品を手で触れたり,食して歯・舌・口腔に付着して,引き離そうとするカ
凝集性 : A2/A1
食品に負荷を加えると,その食物は変形したり破損します。
負荷を連続2 回加えて,1 回目と2 回目の負荷面積(工ネルギー)の比
弾カ牲 : T2/T1
プランジャーで食物に連続2 回の負荷を加え,その「くぼみ,変位」の比
ガム性 : H×A2/A1
硬さ× 凝集牲・・・半固形食品
咀しゃく牲 : H×A2/A1×T2/T1
硬さ× 弾カ性× 凝集性・・・固形食品

ツェスニャクのテクスチャープロファイル

特性 1次特性 2次特性 一般的な用語 特性の内容
機能的特性 かたさ   やわらかい−歯ごたえのある,かたい 一定変形をさせるのに必要な力,食品を形づくっている内部結合力
凝集性 もろさ ポロポロの−ガリガリの−もろい 食品を粉砕するときの力,かたさと凝集性に関係
そしゃく性 やわらかい−強靭な 固形食品を飲み込める状態にまで咀嚼するのに要するエネルギー,かたさ,凝集性,弾力性に関係
ガム性 くずれやすい−粉状−糊状,ゴム状 半固形状食品を飲み込める状態にまで咀嚼するのに必要なエネルギー,かたさ,凝集性に関係
粘性   サラサラした−粘っこい 単位の力で流動する度合い
弾力性   塑性のある−弾力のある 外力による変形が,力を取り去ったときにもどる割合
付着性   ネバネバする−粘着性−ベタベタする 食品の表面と他の物(舌,歯,口蓋など)の間の引力に打ち勝つのに要する力

※ツェスニャク(Szczesniak)
 1963年世界で初めてテクスチャーに関する用語を整理,体系化

 

小型卓上試験機によるテクスチャー評価事例

もっちり感,さっくり感,歯ごたえなど,食感はパンのおいしさを形成する重要な要素です。ここでは異なる2 種類の治具を用いて,同一のパンに対し圧縮試験と打ち抜き試験を行いました。それぞれの試験において異なる傾向の評価結果が認められ,異なる試験の組み合わせにより,単一の試験では得られない,より多角的な評価結果が得られることを確認しました。

2種類の治具を用いたパンの評価

2種類の治具を用いたパンの評価

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