食品には保存料,甘味料,酸化防止剤など,さまざまな食品添加物が使用されていますが,禁止されている色素などが使用されることもあり厳重に管理する必要があります。当社のUV・LCなどを利用することにより,さまざまな色素の確認や食品衛生法に準拠した管理が可能となります。

紫外可視分光光度計による保存料の分析例

食品衛生法で使用基準が決められている食品中の保存料を処理したのち,UVを用いて測定した分析例を示します。


 

肉中の亜硝酸ナトリウム

 


 

カマボコ中のソルビン酸

 

HPLCによる着色料の分析例

合成着色料の許可状況は各国で異なりますが,日本では現在12種類が指定されています。ここでは,UHPLCシステムを用いた着色料の高速一斉分析例を示します。わずか1分以内に12成分を分離することができました。

合成着色料12成分のクロマトグラム

合成着色料12成分のクロマトグラム

LC-MSによる甘味料の一斉分析例

トリプル四重極型LC-MS/MS LCMS-8060

トリプル四重極型LC-MS/MS
LCMS-8060

昨今の食品には,いわゆる低カロリー甘味料が多く用いられるようになってきています。これらの甘味料はしょ糖やぶどう糖,果糖などとは異なる独特の味を呈することがあり,糖類と共に用いたり,複数の甘味料を混合するなどして味が調節されています。ここでは,16種類の甘味料の一斉分析例を示します。いずれの化合物も相関係数0.997以上の良好な直線性が得られました。

16種類の甘味料の一斉分析結果

化合物名 極性 トランジション 保持時間(min) 検量線範囲(ng/mL)  相関係数
スクラロース + 414.00 > 199.10 6.36 0.5~100 0.999
ズルチン + 181.20 > 108.10 6.70 0.05~10 0.999
アリテーム + 332.20 > 129.00 6.92 0.5~100 0.999
レバウディオサイドA + 984.50 > 325.10 8.21 0.5~100 0.999
ステビオサイド + 822.00 > 319.30 8.23 0.5~100 0.999
アセスルファムカリウム 161.90 > 82.00 5.23 0.1~10 0.999
サッカリン 181.90 > 42.00 5.58 0.5~50 0.997
サイクラミン酸 178.00 > 80.00 6.08 1~100 0.999
アスパルテーム 293.40 > 261.10 6.53 5~100 0.999
アドバンテーム 457.30 > 200.30 7.12 0.5~100 0.999
グリチルリチン酸 821.20 > 351.10 7.41 50~1000 0.999
レバウディオサイドM 1289.60 > 802.90 7.66 50~1000 0.999
ネオテーム 377.30 > 200.00 7.90 1~100 0.999
レバウディオサイドC  949.50 > 787.20 8.46 1 ~100 0.999
ズルコシドA 787.50 > 625.20 8.50 10~1000 0.999
イソステビオール 317.30 > 317.30 10.46 0.5~1000 0.999