-40℃におけるプラスチック材料の引張試験

-40℃におけるプラスチック材料の引張試験 【規格番号 ISO527-1:2012(JIS K 7161:1994)】

はじめに

プラスチックの材料試験方法として引張試験は広く行われており,得られたデータは新規材料開発や品質管理を行う指標とされています。プラスチック材料の引張特性として評価されている項目としては,引張弾性率,引張強さ,引張破壊ひずみなどがあります。
今回は,はPP(ポリプロピレン),PVC(ポリ塩化ビニル)の試験片(ダンベル形,切削加工タイプ)に対して,-40℃の低温において,伸び計を用いて採取した変位データを元に引張弾性率を算出し,これと合わせて引張強さや引張破壊ひずみについて評価を行いました。

測定・治具など

サンプルの引張弾性率を求める際には,サンプルの微小な変形量を高精度で測定可能な伸び計を使用する必要があります。クロスヘッドの移動量は,サンプルの変形だけでなくロードセルや試験治具の変形などの誤差が含まれ,微小な変形領域では誤差の比率が高く,引張弾性率算出には適していないためです。伸び計には測定値の±1%以上の精度で標線間距離の変化を測定することが求められます。これは50 mmの標線間距離で引張弾性率を測定する場合には±1 μmに相当します。本測定においては-40℃の環境でも動作可能なワンタッチタイプの接触式伸び計を使用しました。

測定結果

Fig.1 試験の様子

Fig.2 応力とひずみの関係

サンプルの末尾がRTのものは室温環境,-40のものは-40℃環境における測定結果です。いずれの測定も,2%のまでは1 mm/minの負荷速度で,その後は50 mm/minの負荷速度で測定を行いました。室温環境の測定では伸び計の測定範囲を超えるため,2%の位置で伸び計を取り外しています。

プラスチック材料の恒温引張試験システム

試験機   :AGS-X
ロードセル :5 kN
試験治具  :5 kN用空気式平行締めつかみ具(片やすり目歯)
伸び計   :ストレーンゲージ式ワンタッチタイプ伸び計 EPC-50-10
外部アンプ :ESA-CU200
恒温槽   :TCR2W
ソフトウェア:TRAPEZIUM LITE X

TRAPEZIUM LITE X

卓上形精密万能試験機AGS-X

特長

  • 高精度ロードセルを採用(高精度形は0.5級,標準形は1級)
    ロードセル定格の1/500~1/1の広い保証範囲。信頼性の高い試験評価をサポートします。
  • クロスヘッド速度範囲
    0.001~1000 mm/minの広範囲で試験可能です。
  • 高速サンプリング
    最高1 msecの高速サンプリング。
  • オペレーションソフトウェア TRAPEZIUMX LITE X
    効率を高めるシンプルなソフトウェアです。
  • ジョグコントローラ(オプション)
    クロスヘッド位置を手元で操作できます。ジョグダイヤルを用いることで微小な位置調整が可能です。
  • 応用試験装置
    ラインナップされている豊富な治具に取り替えることにより,様々な試験に対応可能です。
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