複合材料を用いた製品設計におけるCAE解析の高精度化

均質化解析を活用したGFRP平織材に対する修正目違い切り欠き圧縮による新たな層間せん断試験法の適用検証

近年,比強度が高く,加工性,成形性に優れたGFRP (Glass Fiber Reinforced Plastics) は,電子基板や船舶,自動車の外装品などに広く適用されており,必要不可欠な素材となっています。GFRPを始めとした複合材料は異方性を有し内部構造が複雑なため,引張,圧縮,曲げ,面内せん断,層間せん断もしくはこれらが組み合わさる複雑な変形・破壊挙動を示します。正確な製品設計を行うためにはそれぞれの破壊挙動を個別に評価可能な試験手法が強く求められています。特に層間せん断特性は取得難易度が高いと言われています。今回はJIS K7092を改良した新たな層間せん断試験方法を用いて,広く使われている複合材料である平織材のGFRP の層間せん断試験を行い,解析結果と比較することで試験方法の適用性を検証しました。

内容

実試験結果の取得

層間せん断試験結果

層間せん断試験結果

層間せん断試験中のひずみ分布(DIC)

層間せん断試験中のひずみ分布(DIC)

内部構造データの取得

解析モデルの作成

解析モデルの作成

内部構造データを用いた形状パラメータ同定
Simpleware

Ansys

トウの体積含有率の自動最適化
Ansys® Workbench
DesignXplorer

Multiscale.Sim

解析モデルの作成
Multiscale.Sim

実試験結果と解析結果の比較

X線CTで取得した内部構造データを用いた解析モデルを適用することで実試験と概ね一致する解析結果が得られました。
実試験,解析の双方において試験片中央部のせん断ひずみ分布の均一性が維持されていることから,本層間せん断試験方法は正確にせん断ひずみが与えられる方法であることが示されました。

せん断ひずみ分布

実試験結果,解析結果

掲載したデータは株式会社島津製作所およびサイバネット株式会社による共同取り組みにより得られた成果です。
株式会社島津製作所は機械特性値,内部構造データの取得を行い,サイバネット株式会社がCAE解析を実施しました。

ここがポイント!

  1. X線CTによる高分解能内部観察,試験機による高精度計測の組み合わせでCAE解析の正確性が向上
  2. 試験片中央部に均一にひずみが加わる試験片形状と層間せん断試験治具により正確な実試験が可能
  3. 非接触変位計により正確なひずみ分布測定が可能
Top of This Page

お問い合わせ