複合材料を活用した軽量化

SHIMADZU 自動車技術セミナー~軽量化技術支援~

軽量化に向けてプラスチックへの代替の検討が進められています。
その中でもCFRP,GFRPは金属に比べて比重が小さいプラスチックと炭素繊維やガラス繊維を組み合わせることで,比重が小さく且つ強度を鉄並みに高めることが可能です。このことから,CFRPは既に高級車に採用され始めています。CFRP部品の生産コストが下がれば普及が進むため,各国でCFRP部品の生産コスト低減の開発が進められています。上述した長所の一方で,内部構造が複雑な複合材料は層間せん断や内部剥離など複合材料特有の破壊モードが発生するため,複合材料特有の性質を考慮して部品設計を実施する必要があります。複合材料特有の諸性質を評価するための手法はまだ確立されておらず評価技術の開発が進められています。本Webinarの複合材料コースでは複合材料評価技術の開発最前線として,マルチスケールシミュレーションと妥当性検証の重要性,複合材料の衝突解析を含めた幅広い構造解析に適した材料評価技術開発の2つのテーマをお届けする予定です。

また,CFRP,GFRP以外にも新たなFRPとしてセルロースナノファイバーを用いたFRPが開発されています。セルロースナノファイバーは木材などから採れる,天然由来の「グリーン材料」であり持続可能性がある材料として期待されています。しかし,親水性(水に混ざりやすい性質)のCNFを疎水性(水に混ざりにくい性質)のプラスチックなどに混ぜるにはコストがかさむなど,普及に向けた課題があり開発が進められています。本Webinarの新材料紹介コースではCNFの開発最前線の情報をお届けする予定です。

2020.08.20 実試験とCAE解析を融合した複合材料解析技術の紹介

サイバネットシステム株式会社 技術部 山本 晃司 様

複合材料は高い比強度や比剛性を持つため,構造物軽量化への貢献が期待されております。しかしながら,特に繊維系の複合材料は異方性の材料挙動を持つため,製品が運用時に受けるであろう応力状態を事前に検討し,高い剛性が必要な方向に繊維を向けるよう慎重の設計を行うことが要求されます。さらに,材料が高価であるため,試作回数は極力減らしたい事情もあります。CAEはこれらの問題を解決することができる魅力的な技術です。そこで本講演では,軽量化設計にフォーカスを当てて,最新のCAEの解析技術を紹介いたします。​​

<ご略歴>
2005年 3月 : 東京大学大学院 マテリアル工学科 卒業​
2005年 4月 : サイバネットシステム株式会社 技術部に入社​
2005年 ~ 2008年 : 構造解析エンジニアとしてANSYSの技術サポートを担当​
2009年 4月 : 技術開発部に異動​
2009年 ~ 2018年 : 複合材料設計のためのソフトウェア開発を担当​
2018年 ~ 2020年 : 同ツールの開発マネージャを担当

動画を視聴する  Q&Aまとめ 

8月20日にサイバネットシステム株式会社 技術部 山本 晃司 様から「実試験とCAE解析を融合した複合材料解析技術の紹介」を講演いただきました。
本講演は自動車産業界,素材産業界でご活躍される技術者を中心に200名を超えるお客様にご聴講いただきました。
講演いただいた山本様,ご聴講いただけましたお客様のおかげをもちまして,このように有意義なウェビナーが実施できましたこと感謝申し上げます。
講演のレビューおよびお客様からいただいた感想を以下にまとめております。
質疑応答ならびにアンケートでご記入いただきましたご質問について,一部にはなりますがQ&Aページに山本様からのご回答を掲載しております。ご興味のある方はこちらをご覧ください。

 

レビュー

山本様の講演動画は島津製作所無料会員制サイトSolutions Navigatorにてご視聴いただけます。ご興味のある方はこちらからご視聴ください。
講演では,複合材料のマルチスケールシミュレーションの詳細,逆解析などのテクニック,V&Vの重要性と材料モデルでの実例,ばらつきを考慮したロバスト設計に至るまで幅広く複合材料を用いた製品設計に有効な解析技術を紹介いただきました。

お客様からいただいた感想

山本様の講演に対して,ご聴講いただいたお客様からは下記のような感想をいただきました。

  • CAEの妥当性を確認するのにX線CTを利用しようとしていたが,方向性として間違っていないことが確認できた。
  • 複合材料についてCAE適用は困難であったが,今後,早期に利用できる展望が見えた。
  • 繊維強化複合材料を利用した製品開発へCAEを利用する技術について,精度向上の観点から今後も注視していきたいと思います。
  • 複合材の使用ニーズは多々あるので,CAEとして使っていく事になると思います。ラティス構造は面白いと思いました。

9月10日に弊社 グローバルアプリケーション開発センター 村上から「高精度CAE解析を実現する材料評価事例・技術紹介」を講演させていただきました。
本講演は自動車産業界,素材産業界でご活躍される技術者を中心に300名を超えるお客様にご聴講いただきました。ご講演のレビューおよびお客様からいただいた感想を以下にまとめております。
ご聴講いただけましたお客様のおかげをもちまして,このように有意義なウェビナーが実施できましたこと感謝申し上げます。

レビュー

村上の講演動画は弊社無料会員制サイトShim Solutions Clubにて講演動画をご視聴いただけます。ご興味のある方はこちらからご覧いただけます。
講演では,複合材料の解析正確性を向上させるのに有効な測定として,CTによる内部構造観察と高精度な引張試験方法,解析モデルの妥当性検証手段として,引張試験中のDICによる微細部ひずみ分布測定と解析モデルとの比較,また,実製品の剛性測定やたわみ分布評価に有効な試験機能,に至るまで複合材料を用いた製品開発に活用できる種々の測定技術を紹介させていただきました。

 

お客様からいただいた感想

村上の講演に対して,ご聴講いただいたお客様からは下記のような感想をいただきました。

  • 歪の継時変化を追えるのは,CAEコリレーションのヒントになりそうだと思いました
  • 実測データはシミュレーションの基盤,やはりひずみゲージは有用。X線マイクロCTによるモデル化は「なるほど」と感じました。
  • 次の2点を知ることができて,大変有意義でした。
    ・可視化した画像からCF織物のsinカーブを修正
    ・格子法を用いて歪み分布をリアルタイムに計測する手法
  • 解析精度を向上させるアプロ―チの例を知ることができました。

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