TOC計および赤外ラマン顕微鏡によるリチウムイオン電池正極活物質表面の炭素評価

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ユーザーベネフィット

- TOC固体試料測定システムにより、正極活物質表面の炭素コーティング量を定量評価できます。 - 赤外ラマン顕微鏡AIRsightにより、正極活物質表面炭素層の構造を評価できます。 - 少量の試料で、TOC計による炭素の定量評価と赤外ラマン顕微鏡AIRsightによる炭素構造の評価が可能です。

はじめに

電気自動車(EV)向けリチウムイオン電池の正極活物質は、用途に応じて「ニッケル系層状酸化物(NCM/NCA/NCMA)」と「リン酸塩系(LFP:LiFePO4、LMFP:LiFexMn1-xPO4)」との二つに大別されます。ニッケル系は高いエネルギー密度を有し、低温特性および高出力特性にも優れることから、長距離走行や高性能セグメントにおいて不可欠な材料です。一方、リン酸塩系は高い安全性・長寿命・コスト面での優位性を備えており、標準航続・量販セグメントを中心に採用が拡大しています。 LFPおよびLMFPは、本質的に電子伝導性が低い材料であるため、この弱点を補って性能を向上させる目的で、活物質粒子表面への炭素コーティングが必須となっており、炭素量の定量管理が重要となります。このような炭素の定量分析には、全有機体炭素計TOC-Lと固体試料燃焼装置SSM-5000Aを組み合わせたシステムが有効です。 また、表面炭素層の導電性は、炭素のグラファイト化の程度や欠陥構造と密接に関係しており、炭素層の構造評価も重要です。赤外ラマン顕微鏡AIRsightを用いることで、炭素層の構造を評価することができます。 本稿では、リン酸塩系正極活物質表面の炭素評価の一例として、TOC-L+SSM-5000Aによる炭素定量分析事例と、赤外ラマン顕微鏡AIRsightによる炭素層の構造評価事例をご紹介します。

2026.07.02

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