
ICPMS-2040/2050
- 土壌含有量基準に対して1/100以下の高感度分析が実施できます。 - 各種補正法やH2リアクション条件の使用により、 AsやSeの測定における希土類元素由来の干渉に対応できます。 - 土壌マトリクスによる測定感度の変動は小さく、多検体試料の長時間測定でも安定した測定が可能です。
土壌汚染とは、化学物質や有害物質が土壌中に存在し、環境や人間の健康に悪影響を及ぼす状態を指します。土壌汚染は自然由来で生じる場合もありますが、その多くが工業活動による有害物質の漏えいや廃棄物の不適切な処理など人間の活動に伴って生じています。 日本国内では土壌汚染対策法に従って土壌調査を行い、人の健康被害を防止しています。この調査は特定有害物質を使用する施設の廃止時や、一定規模以上の土地の形質変更を行う際などに実施が義務付けられ、土壌溶出量試験と土壌含有量試験の2種類が実施されます。土壌溶出量試験は、土壌から溶け出した有害物質を含む地下水を摂取するリスク評価のために実施され、土壌含有量試験は、土壌に含まれる有害物質を口や肌などから直接摂取するリスク評価のために行われます。これらの土壌汚染調査の実施件数は年々増加傾向であり、分析を受け入れる分析室でも多検体を一度に分析する必要があるため、安定で堅牢な分析装置が求められています。 本アプリケーションニュースでは、ICPMS-2050を使用し、5種類の土壌試料に対して土壌含有量試験を実施しました。さらに実際の運用を想定し、分析の妥当性、希土類元素由来の干渉の影響、長時間安定性について検証した結果をご紹介します。
2025.08.06
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