トリプル四重極LC-MSを用いた水道水中PFAS29成分の高感度直接注入分析

ユーザーベネフィット

- LCMS-8065XEを用いて、PFAS29成分を高感度かつ高精度に分析することができます。 - 1サイクル18分でPFAS29成分が分析可能です。 - 水道水中のPFASについて、良好な回収率が得られ、精度良く分析が可能です。

はじめに

PFAS（ペルおよびポリフルオロアルキル化合物）は、炭素骨格のうちの多く、またはすべての側鎖がフッ素化されている化合物の総称です。炭素鎖の長さや、官能基の違い、構造異性体などによって数千種類以上あるとされています。 PFASは撥水性や非粘着性といった有用な特性を有するため、様々なコーティング剤や泡消火剤など、多岐にわたる製品に使用されてきました。しかし、非常に安定性が高く環境中に残存しやすいことから、環境汚染物質として懸念されています。近年、PFASに関する規制や調査がグローバルに強化されており、例えばEPA（米国環境保護庁）は、飲料水中のPFASに対する最終最大汚染物質レベル（Final MCL）として、PFOAおよびPFOSについては4 ng/Lという厳格な基準値を設定しています。このような背景から、PFASをより高感度・高精度に測定するニーズが高まっています。本アプリケーションでは、LCMS-8065XEを用いて、水道水中PFAS29種を直接分析した例をご紹介いたします。

2025.08.07