
オートグラフ™ AGS™-V シリーズ
- 恒温槽を使用することにより実環境温度における強度を測定することができます。 - ナットを利用した簡便な固定方法を採用しているため、サンプルを治具へ着脱するのが容易です。 - AGS-Vを用いると、精度良く簡便に強度試験を行うことができます。
リチウムイオン電池は、携帯電話、ノートパソコン、電気自動車など、現代社会の幅広い分野で利用されており、その高いエネルギー密度と長寿命によって、私たちの生活を支える重要な技術となっています。リチウムイオン電池の安全性を確保することは、技術開発における最重要課題の一つです。特に、電池内部のセパレータは、正極と負極を物理的に隔てることで短絡を防ぎ、電池の正常な動作を維持するための重要な役割を果たしています。 セパレータが破損すると、正極と負極が直接接触し、短絡状態が発生します。この短絡は、電池内部で急激な発熱を引き起こし、液体リチウムイオン電池では発火や爆発事故の原因となることが知られています。セパレータの破損は、デンドライト(樹枝状結晶)、機械的衝撃、過負荷など、さまざまな外部要因によって引き起こされる可能性があり、これらの要因に対する耐性を評価することが安全性向上の鍵となります。セパレータの強度を評価する手法として、突き刺し試験が広く採用されています。この試験方法は、セパレータに対して一定の速度で負荷を加え、突き刺しによる破壊の発生を測定することにより、その耐久性や強度特性を定量的に評価します。 本稿では、リチウムイオン電池のセパレータに対する突き刺し強度試験を、雰囲気温度を変えて行った例を紹介します。
2025.07.02
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