
GCMS-QP™2050
- TD-30Rを用いて、「室内空気中化学物質の測定マニュアル(統合版)」の総揮発性有機化合物分析を実施できます。 - 「室内空気中化学物質の測定マニュアル(統合版)」で挙げられた35種類のVOCについて、良好な分離が可能です。 - TVOC計算ツールを用いて、トルエン換算値を簡便に計算できます。
厚生労働省の「シックハウス(室内空気汚染) 問題に関する検討会」では、個別VOC (Volatile Organic Compounds; 揮発性有機化合物) の毒性に基づいた室内濃度指針値がたびたび議論されていますが、混合毒性の評価等も含めることにより正確な評価に多大な時間を要することが問題になっていました。このため、個別VOCの指針値策定と並行して、補完的指標となる総揮発性有機化合物(TVOC; Total VOC; ) の導入が検討され、2000年にその暫定目標値が400 μg/m3と定められました。 令和7年1月に改訂された「室内空気中化学物質の測定マニュアル(統合版)」によれば、TVOCの定義は「GC-MS分析においてn-ヘキサン(沸点69 ℃)からn-ヘキサデカン(沸点287 ℃)の間に溶出するVOCの総和」とされており、これらをトルエン相当量として表したものが測定値となります。また、過去の実態調査結果を基に、比較的高頻度で検出され、かつ検出濃度も比較的高い35VOCが選定されました。これらのVOCはTVOC測定と同時に定性することが望ましいとされており、定性の精度を上げるために事前に標準品測定を行うことが推奨されています。 本項では、ここで挙げられている35種類の化合物に関してクロマトグラム上の分離を検討し、それぞれ同定指標としたメソッドを使って当社の室内空気を分析しました。分析には加熱脱離システムTD-30Rとガスクロマトグラフ質量分析計GCMS-QP2050の組み合わせを使用し、解析には汎用解析ソフトウェアLabSolutions GCMSとTVOC計算ツールを組み合わせて使用しました。
2025.04.23
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