
AIRsight™
- 3D測定レーザー顕微鏡(OLS5100)と赤外ラマン顕微鏡(AIRsight)のラマン測定を組み合わせることで、生体組織内のマイクロプラスチックを容易に探索し定性することができます。 - OLS5100によるマイクロプラスチックのスクリーニングを行うことで、ラマン測定の時間短縮が期待できます。 - AIRsightを用いたラマン測定は測定領域が数μmオーダーのため、微小なマイクロプラスチックの測定が可能です。
大きさ5 mm以下のプラスチック粒子はマイクロプラスチック(MPs)と呼ばれ、環境への影響が問題となっています。近年では、空気や土壌、海洋中のMPsを生物が意図せず摂取することで、食物連鎖を通じて人の体内に取り込まれてしまうことも懸念されています。これにより、摂食器官や消化管、肺などの物理的閉塞や損傷を発生させる可能性があります。また、MPsに含まれる添加剤や自然環境中でMPsに吸着した有害物質が、臓器に悪影響を与えたり疾患を引き起こす可能性についても研究が進められています。添加剤や吸着する有害物質はプラスチックの種類により異なるため、生体内に含まれるMPsの量に加えて、それらの種類を特定することも重要です。しかし、生体内のMPsは非常に小さいため、どのような種類のMPsがどれだけ含まれるかを調べるのは容易ではありません。そこで本稿では、模擬MPsを経気道投与した実験用マウスの肺組織に対して、3D測定レーザー顕微鏡OLS5100を用いてMPsを探索し、赤外ラマン顕微鏡AIRsightを用いてプラスチックの種類を定性した事例をご紹介します。
2025.04.08
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