
GCMS-QP™2020 NX
- 加熱脱着GC-MSシステムにより、大気中の揮発性および半揮発性の有機フッ素化合物(Perfluoro and Polyfluoro Alkyl Substances, PFAS)を精度よく測定できます。 - サーマルデソープションシステムTD-30Rは、溶媒抽出作業が不要であるため、ハイスループットな分析が可能です。
有機フッ素化合物( Perfluoro and Polyfluoro AlkylSubstances, PFAS)は優れた耐熱性や撥水性を有するため、広範な消費生活用製品や産業用途に使用されています。しかし、非常に安定性が高いため分解され難く、環境中での残留性や生物への毒性の懸念などから、PFASに対する規制強化が世界的に進んでいます。PFASの汚染経路の一つとして、PFASを取り扱う工場の排気ガスなどから大気中への拡散が懸念されており、呼吸器系への継続的な暴露のリスクや大気拡散によるPFAS汚染の拡大が考えられるため、モニタリング調査が検討されています。 PFASの規制強化に伴い、水、土壌、食品など、様々なマトリックスを対象とした分析法の開発が進んでいますが、その多くは非揮発性(イオン性)のPFASを対象としており、液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS/MS)を用いて分析されます。一方で、LC/MS/MSでは測定が難しい半揮発性または揮発性の中性PFASについては、ガスクロマトグラフ質量分析計(GC-MS)を用いた測定が有効です。 本アプリケーションでは、半揮発性および揮発性の中性PFAS 9種を測定対象化合物とし、サーマルデソープションシステムTD-30RとGC-MSの組み合わせによる大気中PFAS分析についてご紹介します。
2025.02.18
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