スペクトル評価機能を用いた核酸の定量分析と純度の自動合否判定

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ユーザーベネフィット

- スペクトル評価機能では、任意の波長や測光値に対して、閾値を設定して合否判定することが可能です。 - 核酸の定量分析にスペクトル評価機能を使用することで、定量だけでなく純度の合否判定を同時に行うことができます。

はじめに

紫外可視分光光度計は溶液の定量分析に用いられますが、ランベルト・ベールの法則に従い、セル長が一定の場合、溶液濃度に比例する変数として吸光度値が用いられます。例えば、核酸の定量分析では、核酸塩基が最大吸収を有する波長260 nmの吸光度値を用いて定量測定を行いますが、核酸の塩基配列や配列長、使用する溶媒などにより吸光度値が変化します。このため、正しい定量結果を得るためにはオリゴヌクレオチドごとに吸光係数を算出することが一般的です。また近接波長に吸収を持つ、タンパク質などの夾雑物質が存在する場合にも、吸光度値が変化します(タンパク質の吸収波長は280 nm)。今回は、紫外可視分光光度計UV-1900i Plusおよび制御ソフトウェアLabSolutions UV-Visを用いて、核酸の吸収スペクトルを測定し、スペクトル評価機能の定量計算を使用することで、極大吸収波長における吸光度値を用いた定量分析を行いました。また、同時に、定量結果に影響を与える夾雑物質の有無を純度(260 nmと280 nmの測光値比:OD260/OD280)から確認し、合否判定を行いました。

2025.02.12

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