GC-MS/FID検出器分岐システムによるヒノキオイルの香料分析

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ユーザーベネフィット

- MSとFIDの検出器分岐システムにより、1回の測定でFIDとMSのデータを同時に得ることができます。 - 統計解析ソフトウェア eMSTATSolutionを用いることで複雑な組成のサンプルであっても統計解析を簡便にできます。 - コンパクトなBrevis GC-2050とGCMS-QP2050の組み合わせにより、実験室の省スペース化が可能です。

はじめに

ヒノキはスギと並んで木材として古くから利用されています。加工が容易であり、耐久性に富んでいることから建築において重要な資源です。また、ヒノキは様々な香気成分を含んでおり、木材建築物において人が好感や快適性を感じる要因である可能性が示唆されています。島津製作所は、京都モデルフォレスト運動に参画しており、「島津製作所の森」の整備に携わり、地域貢献や生物多様性の保全を図っています。この森の間伐材を利用したヒノキオイルとデフューザーは、ドイツの国際的なデザイン賞「Red Dot Design Award 2021」のBrands&Communicationデザイン部門で受賞しました。この部門で当社が受賞するのは初めてです。 本アプリーションでは島津製ヒノキオイルと産地の異なるヒノキオイルの5種類をMSとFIDの検出器分岐システムで分析し、MSの結果とeMSTAT Solutionを用いて構成成分の比較を行いました。また、イソプレンが3つ結合した構造であるセスキテルペンの1つで重要な香気成分であるδ-カジネンについて、広い濃度範囲で高い検量線直線性をもつFIDで定量を行いました。

2025.01.15