メチレンブルーを用いたフォトレドックス触媒の酸化作用評価

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ユーザーベネフィット

- メチレンブルーの退色に注目することで、フォトレドックス触媒の酸化作用を定量的に評価できます。 - 減光用のND(Neutral Density)フィルターを用いることで、単位時間当たりの照射光量を変えて実験できます。

はじめに

光触媒は、光を吸収して化学反応を促進する物質です。その中でも、反応溶液に溶解させて使用するものを「均一系光触媒」、紛末や基板に塗布したまま溶液との反応に用いるものは「不均一系光触媒」と呼ばれます。 光触媒は光によって活性化し、物質を酸化(または還元)させることができるため、均一系、不均一系問わず、人工光合成における重要な物質の1つです。また、有機合成分野においては、光反応による分子変換に有用な触媒であることから、光触媒の1つであるフォトレドックス触媒(酸化還元反応触媒)*が注目されています。 ISO 10678では、光触媒の酸化作用を定量的に評価するため、メチレンブルーの分解による光触媒性能評価試験が規定されています。この規格は不均一系光触媒に関する規定ですが、フォトレドックス触媒のような均一系光触媒についても酸化作用を評価することが重要です。そこで、今回は光反応評価装置Lightwayを用いて、メチレンブルーの退色に注目し、均一系光触媒であるフォトレドックス触媒を評価しました。 なお、今回ご紹介する光反応評価装置Lightwayは、光触媒を活性化するための励起光源と、吸収スペクトル測定のための紫外可視分光光度計を一体化したユニークな分析装置です。 * 光吸収によって励起状態になってから基底状態に戻る過程において、周囲の物質と電子の授受を行い、酸化還元反応を起こす均一系光触媒です。

2024.11.26

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