SEMサーボパルサを用いた亀裂試験片の 3点曲げ疲労試験と亀裂観察

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ユーザーベネフィット

- SEMサーボパルサにより、試験中に起こる微視的な破壊をリアルタイムに観察可能です。 - Servo Controller 4830により高精度の動的制御が可能です。

はじめに

材料の破壊は、ある損傷個所から発生するマクロ的欠陥と、介在物や結晶格子転移のようなミクロ的欠陥から発生します。この欠陥から広がる亀裂を詳細に分析することで材料の疲労寿命を予測し、製品や部品の耐用年数や安全性を向上させることが可能となります。 材料表面の微細な損傷や亀裂を高い解像度で観察するには、走査電子顕微鏡(ScanningElectronMicroscope;SEM)が有用です。材料の疲労評価では強度試験が行われますが、従来は材料強度試験後に損傷や亀裂を観察しており、試験中の亀裂進展をミクロレベルで観察することはできませんでした。 そこで本稿では、走査電子顕微鏡(SEM)と電気油圧サーボ式疲労試験機(サーボパルサ)を組み合わせたSEMサーボパルサ(図1)をご紹介します。SEMサーボパルサを使用することで、試験片表面の微視的な破壊をリアルタイムに観察可能となります。本稿の試験では中央に切り欠きのある金属試験片の3点曲げ疲労試験をSEMサーボパルサにより行い、亀裂進展の様子をリアルタイムに観察しました。

2024.09.03