一連の分取精製ワークフローを効率化する分析分取LC-MSシステム

ユーザーベネフィット

－ 分析LCから分取LCへのスケールアップ及び純度/回収率確認を1システムで完結できます。 － 分取LCの分離条件検討を、LabSolutions MDの分析スケジュール自動生成機能により効率化できます。 － シングル四重極質量分析計LCMS-2050により、分取対象化合物の質量情報が得られます。

はじめに

分取LCは、混合物からの目的化合物の精製や天然物中の有効成分の探索、あるいは、不純物や未知化合物の構造解析等の用途で、医薬・食品・化学といった幅広い分野で使用されています。目的化合物を純度高く回収するには、他の成分や夾雑成分と分離した条件の確立が重要ですが、分取LC条件では、使用する試料量や移動相消費量が多いため、試料や移動相の消費を抑えられる分析スケールにて、分離条件を検討することが一般的です。条件検討においては、グラジエント条件等のLCパラメータ―を複数パターン変動させることで最適な分離を探索しますが、各条件におけるメソッド作成や分析スケジュールの作成には手間がかかります。また、分析スケールでの条件検討後に、スケールアップ及び目的化合物の分取を実施しますが、その後の純度/回収率確認では分取した画分を、フラクションコレクターからオートサンプラーに移す作業が手間となります。本稿では、Nexera Prepシリーズの分析分取LC-MSシステムにより、分析スケールでの分離条件検討、スケールアップ及び分取、純度/回収率確認といった一連の分取精製ワークフローを一つのシステムで実施した事例について紹介します。

2023.10.23