赤外ラマン顕微鏡 AIRsightによる ラット大腿骨断面の非染色分析と骨質評価

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ユーザーベネフィット

- 骨を染色することなくハイドロキシアパタイトやコラーゲンの分布を確認することができます。 - 赤外・ラマン分光法から、分析対象の成分を感度よく検出できる最適な分析手法を選択できます。 - 赤外・ラマンスペクトルを詳細に解析することで、骨質にかかわる成分比率や成分の成熟度を評価できます。

はじめに

骨粗鬆症の予防には、単位体積当たりの骨の量を示す骨密度に加えて、骨の質(骨質)が重要と言われています。骨は主にハイドロキシアパタイト(無機物)とコラーゲン(有機物)で構成されています。骨質に関しては、無機/有機成分の比率や、ハイドロキシアパタイトの結晶性などが評価されています。赤外顕微分光法とラマン顕微分光法はともに染色することなく、骨の化学的な成分分布を確認できる上、詳細なスペクトル解析により、骨質に関わる情報も取得できます。両分光法は、ともに振動分光法に基づく手法ですが、一方の手法でしか得られない情報もあるため、赤外顕微分光法とラマン顕微分光法は相補的な関係にあると言えます。 今回は、赤外ラマン顕微鏡AIRsightを用いて、ラット大腿骨断面の非染色分析を行いました。AIRsightを用いると、赤外顕微分光法とラマン顕微分光法を1つの装置で実現できるため、様々な成分が分析対象となります。さらに、より最適な解析方法を選択することで、骨質情報を取得することも可能です。

2023.09.26

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