マイクロプラスチック自動前処理装置MAP-100とFTIRを用いた環境水中のマイクロプラスチック分析

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ユーザーベネフィット

- 前処理の自動化により作業者による手作業が軽減され,作業工数の削減と再現性の高い前処理が可能となります。 - 試薬取り扱いが簡素化されるため,夾雑物の除去が安全に実施できます。 - 紫外線劣化プラスチックライブラリを用いることで,環境水中のマイクロプラスチックを精度よく定性できます。

はじめに

マイクロプラスチックによる河川や海洋の汚染は世界規模で広がっており、生態系への影響も懸念されています。このため、近年では世界各国におけるマイクロプラスチックの分布状況などの科学的知見を得るため、モニタリング調査や研究が盛んに行われています。マイクロプラスチックの調査工程では、試料をサンプリングし、前処理を実施した試料に対して、サイズおよび個数の計測やプラスチックの材質解析が行われますが、これらの計測と解析を正確に行うには、サンプリングした試料に含まれる環境夾雑物を除外する適切な前処理が重要となります。 今回は、マイクロプラスチック自動前処理装置MAP-100を用いて環境表層水中のマイクロプラスチックを前処理し、フーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)を用いて、材質解析を行った事例を紹介します。なお、ここでご紹介するMAP100は、環境省が発行した「河川マイクロプラスチック調査ガイドライン」に準拠した前処理を自動化した装置です。

2023.08.29

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