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ユーザーベネフィット

- TOC固体試料測定システムの無機体炭素(IC)測定により、岩石中の炭酸塩に固定されたCO2量を簡便に定量できます。 - 測定時間は1測定6~8分程度で、迅速に測定することができます。 - 試料は最大1gまで測定できるので試料の偏在による影響を低減できます。

はじめに

カーボンニュートラルを実現するため、CO2の排出量削減へのさまざまな取り組みが行われています。その一環として、排出されるCO2を吸収するネガティブエミッション技術(NETs)の研究が進められています。NETsはダイレクト・エア・キャプチャ(DAC)や生物機能利用等の技術により回収、吸収したCO2を貯留、固定化することで、実質マイナスのCO2排出量を達成する技術です。 その一つとして、鉱物などの岩石を粉砕し表面積を大きくすることにより風化を人工的に促進させ、風化の過程で大気中のCO2を吸収して炭酸塩化する風化促進技術の研究が進められています。この風化促進技術の評価には、岩石などが炭酸塩化により吸収したCO2量を定量することが必要です。 本稿ではTOC固体試料測定システムを使用して、岩石の成分である炭酸塩中のCO2の量を無機体炭素(IC)測定により評価した例をご紹介します

2023.04.12