分析法開発支援システム
サイズ排除クロマトグラフィーによる モノクローナル抗体サイズバリアント 最適分離条件探索の効率化
ユーザーベネフィット
- LabSolutions MDにより、モノクローナル抗体の凝集体/単量体/分解物の分離と、移動相pH/流量といった各種パラメーターとの関係を視覚化(デザインスペース)し、良好な分離を与える頑健性の高い条件を効率的に探索できます。 - 耐腐食性に優れたNexeraTM XS inertにより、高濃度の塩を含む移動相を用いた分析でも安定したデータ採取が可能です。 - pHM-40により、リアルタイムでカラム溶出後の移動相のpHをモニタし、クロマトグラムと共に管理できます。
はじめに
モノクローナル抗体(mAb)を利用した抗体医薬品は、製造過程や保管状態によって二量体や多量体などの凝集体を形成することがあり、安全性や効能への影響が懸念されます。また、ICH-Q6Bでは、抗体医薬品中の単量体と凝集体などの不純物を分離し、その含有割合を明らかにすることが定められています。このため、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)を用いた凝集体のモニタリングは、製造過程における重要な分析のひとつとされています。SEC分析においては、塩濃度や移動相pHを網羅的に検討することで、試料と充填剤間の副次的相互作用の抑制も考慮した分析法の最適化が必要な一方、高濃度のハロゲン塩を含む移動相の使用によるHPLCシステムへのダメージが懸念されます。 本稿では、耐腐食性に優れたNexera XS inertに、リアルタイムでカラム溶出後のpHを測定するpHモニター(pHM40)と、分析法開発支援ソフトウェアLabSolutions MDを組み合わせ、抗体医薬品のサイズバリアントに対して、良好な分離と頑健性を両立するHPLC条件を、効率的に探索する事例についてご紹介します。
2023.08.03
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