Aggregates Sizer TC( 温調機能付) を用いたタンパク質安定性の加速試験

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はじめに

バイオ医薬品は製造・保管・輸送中に金属・樹脂・ガラスなど様々な物質と接しますが,接液素材によってタンパク質の安定性は異なります。そのため,適切な接液素材を検討する必要がありますが,実際の工程において複数の接液素材を検討する場合には要するコストが増大し,また保管時の安定性評価に際しては数ヶ月以上の長期間評価を行う必要があります。したがって加速試験によりあらかじめ接液素材を検討することでバイオ医薬品の生産プロセス検討の効率化につながると考えられます。 本報では,バイオ医薬品凝集性評価システム「AggregatesSizer TC (温調機能付)」(以下,Aggregates Sizer TC) 付属の 3 種類の材質の撹拌プレート (PEEK,ステンレス,ガラス)を用い,一定温度下で物理的ストレスを与えながら凝集体生成量をモニタリングすることで,タンパク質安定性の加速試験を行いました。その結果,材質の違いが凝集性に与える影響の差異や安定性評価時の温度コントロールの重要性を示唆する結果が得られたため,ここに報告します。

2021.07.31

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