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はじめに

食品が原料から食されるまでの過程で接触する器具・容器・包装材は多種多様に渡ります。例えば,製造・加工のための装置,保存・輸送のための容器・包装材,飲食店や家庭での調理器具や食器などが挙げられます。 これらの器具・容器・包装材はゴム・ガラス・金属など様々な材料で作られているために,構成成分や不純物が食品を介して人体に取り込まれる可能性があります。このため器具・容器・包装材の安全を確保する必要があり,食品衛生法の『食品,添加物等の規格基準 第3 器具および容器包装』でこれらに対しての規格基準が定められています。 ゴム製器具の一つとして乳児が直接口に入れるほ乳器具があります。ゴム製ほ乳器具の場合,口に入れた際に有害なフェノールが溶出する可能性があるため食品衛生法で溶出量の規格値が定められ,紫外可視分光光度計を用いて試験が行われます。ここでは,食品衛生法に沿ったゴム製ほ乳器具からのフェノール溶出試験についてご紹介します。

2011.01.11

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