
IRTracer-100
身の回りには,天然物,工業製品などさまざまなものがありますが,食品,医薬品,機械などの分野では品質の保証に力を入れ異物の混入などがないよう努めています。しかし,予期しない原因やトラブルにより異物の混入は起こってしまいます。 異物にはいろいろなものがありますが,生産ラインや使用している環境,その周辺で使われているプラスチック部品が,経年劣化や熱劣化によりもろくなってしまい,その一部が混入することが考えられます。 このようなプラスチック異物の分析には FTIR が最適ですが,劣化したプラスチックの赤外スペクトルは劣化前のスペクトルとはスペクトルパターンが異なるため,市販のプラスチックライブラリを使用した検索では,検索結果が上位であっても,異なる物質のスペクトルパターンになってしまうことがあり,同定・定性は容易ではありません。 ここでは,加熱により劣化させたプラスチックの赤外スペクトルの変化の例と,あらかじめ加熱温度,時間を変化させて作成したデータを収載したライブラリの利用による検索例をご紹介します。
2016.03.13
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