
環境
アプリケーションニュースNo.A304でご紹介した単反射ATR“MIRacle”を用いた液体試料の分析例をご紹介します。 液体試料の分析には液膜法や多重反射ATR(水平形ATR)がよく用いられています。これらのうち,液膜法ではセル厚により吸収強度(感度)を変更可能できることが,多重反射ATR法ではサンプリング測定後の洗浄が簡便であることなどがそれぞれメリットです。 しかし,どちらの方法も全波数領域でピークを飽和させずに測定するためには,液膜法の場合はセル厚を,多重反射ATR法の場合はプリズムへの試料滴下量(密着面積)を調整する必要があります。 それに対し単反射ATRのMIRacleを用いた場合は反射回数が1回であるため,液体試料をプリズム上に滴下するだけでピーク飽和のない良好なスペクトルが得られるという特長があります。
2000.10.23