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はじめに

多成分系試料を分離分析する手法として,分光蛍光光度計を使用した同期蛍光法があります。通常,励起スペクトル測定では蛍光波長を固定して励起側分光器の波長を走査し,また蛍光スペクトル測定では励起波長を固定して蛍光側分光器の波長を走査します。これに対して,同期蛍光スペクトル測定では励起側分光器と蛍光側分光器の走査開始波長をずらし,その差(Δλ)を一定に保った状態で,同じスキャン速度で同時に両方の分光器を走査してスペクトルを測定します。検出器で受光する光は,励起側分光器の波長で励起され,それからΔλだけシフトした波長で放出される蛍光で,Δλを適切に選択することで目的成分の分離分析が行えます。 ここでは,同期蛍光法について解説すると共に,分光蛍光光度計 RF-6000 を使用して同期蛍光法で多環芳香族系化合物の混合試料の分離分析を行いましたので,その測定例についてご紹介します。

2015.11.25

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