
石油化学
フィルムの製膜法である溶融法においては,用途に応じてフィルムの特性向上のために一軸延伸あるいはニ軸延伸の処理が行われます。延伸されたフィルムは,分子の向きが延伸方向に沿って変化しますが,このとき分子は配向性をもつことになります。 透過法による配向性の評価は,試料の延伸軸に対して平行な偏光と垂直な偏光を照射して得られるスペクトルの吸光度比を二色比として表すことで可能となります。これは2 次元方向のみの評価であるのに対して,ATR 法による偏光測定では試料表面のX 軸,Y 軸に加えてZ 軸方向(厚さ方向)の評価を行うことが可能です。 ここでは,偏光ATR 測定によって一軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET) フィルムの評価を行った例をご紹介します。
2013.01.09