パワースペクトル密度(PSD)を用いた表面の周期性解析

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ユーザーベネフィット

- パワースペクトル密度(PSD)を用いることで、通常の表面粗さパラメータでは表現できない表面構造の粗密や形状の緩急比較、パターン試料における周期解析が可能になります。

はじめに

表面の凹凸の違いは、接着・接合性能、摩擦、耐久性、気密性といった表面機能や製品の品質に影響を与えます。凹凸の状態を定量的に示すときに用いるのが表面粗さパラメータです。特に、算術平均粗さ(Sa)や二乗平均平方根高さ(Sq)は一般的に用いられますが、これらは高さ方向の成分のみを考慮しています。しかし、表面の状態や機能が異なっていても、SaやSqが同程度の値になる場合があります。このような時には、水平方向も考慮した解析が必要となります。パワースペクトル密度(PSD)は、表面の波長成分ごとの凹凸の大きさを表したものです。PSDを用いることで、通常の表面粗さパラメータでは表現できない水平方向の構造の粗密や、形状の緩急比較、パターン試料の周期解析が可能になります。本報では3D測定レーザー顕微鏡 OLS5100とそのPSD解析機能を利用したシリコンウェハー裏面の構造の粗密の比較と金(Au)ナノパターンにおける周期解析の事例を紹介し、OLS5100とPSDの有用性を紹介します。

2021.12.01

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