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ユーザーベネフィット

- 歯の表面のフッ素やマグネシウムなどの微量元素の分布を高感度に測ることができます。 - 不定形で凹凸の激しい形状の歯の表面をそのまま分析できます。 - 歯の成長過程やむし歯予防の研究に活用できます。

はじめに

人間の歯は、口の中で見える歯冠と、歯肉に覆われている歯根に分けられます。歯冠を覆っているのはエナメル質で、人体で最も硬い組織です。エナメル質の約95 %は無機質で、ハイドロキシアパタイト(Ca10(PO4)6(OH)2)が主成分です。むし歯(う蝕)は、う蝕原因菌の産生する酸によって生じるエナメル質の脱灰量が再石灰化量よりも多い時に発生します。再石灰化を促進させるためには、フッ化物の塗布や、代用甘味料のキシリトールの活用などが有効であることが知られています。このような歯の成長過程やむし歯予防の研究には、微量元素の分析が重要になります。 今回、歯科で定期的なフッ化物塗布をした乳臼歯の表面を分析した事例を紹介します。電子線マイクロアナライザEPMA(EPMA-1720HT)を用いて、凹凸のある表面形状に合わせてステージ高さ補正(トレースマッピング機能)をしながらマッピング分析を行いました。

2021.12.21

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