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はじめに

セルロースは、植物細胞壁の主成分である多糖類です。セルロースをナノメートルサイズまで解繊したナノセルロースの中で、繊維径 数 nm~100 nm 程度のものがセルロースナノファイバー(Cellulose Nanofiber:CNF)と呼ばれています。この CNF は、植物繊維由来のため、生産や廃棄に関する環境負荷が小さく、さらに軽量で高強度、高いガスバリア性や吸着性、透明性などの優れた機能を持っていることから最先端のバイオマス新素材として注目されています。今後、この CNF と自動車部材、電子材料、包装材料等との複合材料応用が期待されています。複合材料には、用途に応じた強度や重量等の最適化が求められ、適切な種類と強度の CNF を選択することが大切です。しかし、CNF のサイズは微小であり、開発・製造では単繊維の強度評価方法が十分に確立していないことが課題となっています。 今回は、走査型プローブ顕微鏡(SPM/AFM)を用いた CNFの強度評価方法として、弾性率測定を用いた事例を紹介します。

2020.07.07

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