
低分子医薬品
医薬品である錠剤は,含まれる成分の分布や内部の空洞の状態により,溶解速度や効能に違いが出ることがあります。また,組成の異なる複数の薬剤が層をなす多層錠では,薬剤の厚みが均一でないとそれぞれの効能が十分に発揮できず,十分な効果が得られないことがあるため,その厚みや打錠される角度は重要な品質管理項目の一つです。 X線CTシステムでは,前処理が不要な上,非破壊で内部の情報を取得することができるため,薬剤の分布状況や厚みを三次元的に観察し,解析することができます。 今回は,卓上型マイクロフォーカスX線CTシステムinspeXio SMX-90CT Plusを用いて2種類の錠剤を解析した例をご紹介します。この装置は,卓上型というコンパクトな大きさであり,簡単な操作でCT撮影することが可能です。
2015.08.30