
食品・飲料
食中毒の発生を極力抑えるためには,微生物による食品の汚染を制御する必要があります.現在,加熱処理や化学薬剤処理,冷蔵保管など様々な技術による食品の衛生管理が行われています.「食品照射」は,食品に X 線やγ線といった放射線を照射することにより,食品の殺菌,殺虫,発芽防止などを行う技術であり,加熱による品質への影響が少ないこと,食品の形状を問わないことなどその有用性の高さから,現在世界中で広く使用されています.照射食品と非照射食品を区別するための検知法としては国際的には,ヨーロッパ標準化委員会の標準分析法(10 種類)があり,その多くが食品の国際規格を制定しているコーデックス委員会の標準分析法として採択されています.日本でも,これらのうち 2-アルキルシクロブタノン法と熱ルミネッセンス法が検知法として採用されています.
2016.07.11