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はじめに

前報(島津アプリケーションニュース No.i230)では,歯科矯正線材の温度機械的特性(形状記憶合金製品に着目して)評価事例を示しましたが,今回は簡便な機械的特性の評価法として「曲げ試験」の例を紹介いたします。歯科矯正材は患者の治療段階や矯正対象となる歯の状態によって,その材質や形状が適切に選択されます。一般的に,治療の初期段階では患者の歯の配列が整っていないため,弱い力を持続的に歯に与え,かつよく伸びる(塑性的な変形が生じにくい)材料を採用しますが,治療が進んだ段階では,歯並び調整のため部分的に歯を動かす必要があるため,剛性があり強い力を発揮できる材料が必要とされます。今回は,この治療過程の前期/後期で使われる代表的な線材の機械的物性(硬さ,変形など)を,簡便な「曲げ試験」の形で実施しました。

2010.03.17

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