ICP 発光分析法,フレーム原子吸光分析法およびエネルギー分散型蛍光X 線分析法による鉛フリーはんだ中Pb の分析

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はじめに

RoHS 指令は,電機・電子機器関連に含まれる鉛含有率を1000 ppm 以下と規制しています。この指令に対応するために鉛フリーはんだが使用されており,代表的な組成としては,SnAgCu 系,SnZnBi 系などがあります。ここでは,(独)産業技術総合研究所 計量標準総合センター(NMIJ)主催の技能試験において,試料として供給された鉛フリーはんだ(NMIJ CRM 8202-a の候補標準物質)中の鉛(Pb)を,ICP発光分析法(ICP-AES),フレーム原子吸光分析法(FAAS) および,エネルギー分散型蛍光X 線分析法(EDX)で分析した例をご紹介します。試料を非破壊で迅速かつ簡単に測定できるEDX は,スクリーニング分析に用いられ,精確な値を低濃度まで測定できるFAAS,ICP-AES は精密分析に用いられます。なお,今回,分析した鉛フリーはんだは,2011 年7 月からグリーン調達対応標準物質NMIJ CRM 8202-a「鉛フリーはんだチップ(Sn96.5Ag3Cu0.5)(Pb 低濃度)」として頒布が開始されています。

2012.03.06

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