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はじめに

資源エネルギーの循環利用をめざす現代社会において,多量に発生するプラスチック廃棄物の素材資源またはエネルギー資源としての再利用が重要な一項であることは言うまでもありません。一方,プラスチックには臭素系難燃剤が含まれる場合があり,環境規制の観点から廃棄物中の臭素の含有量を把握することは,再利用における適正な処理の促進のためにも重要になってきます。 プラスチック中の臭素の分析に関して,2009年に日本工業規格(JIS)に「K 7392廃プラスチック-全臭素分析試験方法」が制定されました。この規格では,燃焼法によりプラスチック中の臭素をガス化し,吸収液に吸収させ,その液をイオンクロマトグラフで測定する方法が採られています。一方,液体試料中の臭素は,真空紫外領域の短波長が測定可能なタイプのICP発光分析でも測定できます。今回,燃焼法による前処理方法で得られた吸収液をICP発光分光装置で測定しましたので,ご紹介します。

2011.08.08

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