
ICPE-9800シリーズ
特定事業場からの排水や生活排水等は,下水処理場において浄化された後,公共用水域に放流,または工業用水等に再利用されます。処理水を公共用水域に放流する場合,排水基準を満たすことが求められます。 一方,下水処理の過程で発生する下水汚泥の増加が問題となっています。このため,下水汚泥は,廃棄量の削減と再資源化を目的として,焼却の後,セメント原料や土木資材,肥料等に再利用されています。下水汚泥を再利用するためには,人体への健康被害や環境保護の観点から,有害な重金属の含有量を調べる必要があります。下水汚泥焼却灰は,埋め立て等で廃棄する場合は,産業廃棄物に該当し,廃棄物処理法に従いますが,再利用する場合は,有価物の位置づけとなり,土壌汚染対策法や肥料取締り法などの規制に準拠することになります。 下水処理水は排水基準を満たすために高感度で,また下水汚泥焼却灰は Pb,Cd などの微量元素から高濃度元素までを正確に定量する必要があります。 今回,島津マルチ型 ICP 発光分光分析装置 ICPE-9820 を用い,下水処理場で浄化処理された処理水および下水汚泥焼却灰の分析を行いました。 ICPE-9820 は,独自設計のプラズマ発光部により,微量から高濃度まで,高感度,高精度でスループット良く分析できます。
2014.08.25
一部の製品は新しいモデルにアップデートされている場合があります。