
低分子医薬品
- ICPMS-2030を用いることで、医薬部外品原料中の元素不純物分析にかかる時間と手間を削減できます。 - 医薬部外品原料規格が他の公定法に倣い目標濃度が厳しくなった場合でも、十分な感度で元素不純物を分析できます。
令和3年3月25日、医薬部外品の原料に関する規格:医薬部外品原料規格20211)(外原規)が発出され、一般試験法に誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)が収載されました。外原規は元素不純物について、重金属試験とヒ素試験など複数の試験法を収載しています。これらの試験法で元素不純物を測定した場合、分析対象元素に適した試料溶液の用意が必要、および重金属をまとめて検出するため個々の元素の含有量が分からない、といった問題があります。さらに、外原規が他の公定法に倣い目標濃度が厳しくなった場合に現行の試験法では感度が足りなくなる可能性があります。ICP-MSは、迅速かつ高感度な多元素一斉分析法としてこれらの問題を解決できます。今回は医薬部外品の化粧品に使われる原料として注目されているグリチルリチン酸ジカリウムとニコチン酸アミド(ナイアシンアミド)を、ICP質量分析計ICPMS-2030で分析した例をご紹介いたします。
2022.07.10