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ユーザーベネフィット

ー LA-ICP-MSでのイメージングにより、生体試料内の金属元素の分布情報を得ることが可能です。 ー ICP-MSの定量性を活かし、生体試料内での金属元素の濃度分布を可視化することが可能です。 ー 本手法で取得されたデータはMSイメージングデータ解析ソフトウェアIMAGEREVEAL MSを使って解析可能です。

はじめに

ナノテクノロジーは21世紀に発展した重要な領域の一つです。ナノテクノロジーで生み出されるナノ粒子は、工業、軍事および医療の広範な用途に使用されています。二酸化チタン(TiO2)ナノ粒子は、UV遮断剤としての日焼け止めや抗菌性織物コーティングに頻繁に使用され、酸化アルミニウム (Al2O3)ナノ粒子は自動車産業において耐摩耗性コーティングとして使用されています。一方、研磨加工により発生する研磨くずにはAl2O3と二酸化ジルコニウム(ZrO2)のナノ粒子が含まれる可能性があります。 ナノ粒子は直径が小さいため、肺から体内に入り、肺組織に炎症や細胞欠損を引き起こす危険性があります。ナノ粒子の長期毒性の評価には、影響を受けた臓器におけるナノ粒子の分布情報が重要な役割を果たします。レーザーアブレーション-誘導結合プラズマ質量分析(LA-ICP-MS)による元素バイオイメージングは、組織切片中の種々の元素を分析するための有用なツールです。本稿では、LA-ICP-MSでのバイオイメージングによって、ラット肺組織におけるナノ粒子の分布情報を得た結果を報告します。

2022.03.17

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