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はじめに

食品,医薬品,化粧品などの製造過程において,万が一,製品中に異物が発見された場合,衛生管理上,その正体を明らかにすることは,混入原因の解明や再発防止策の検討に必要不可欠です。 異物の推定検査は顕微鏡観察によるものが一般的ですが,専門知識と経験が必要なため,明確な判定結果を得ることは困難です。特に混入例の多い動物毛については,その見た目などからは動物種を判断することは非常に困難です。 愛知県産業技術研究所食品工業技術センターは動物に由来する毛などの異物に対し,DNA検査を行うことで動物種を判定できる方法を開発しました。検出可能な動物種は,家畜6種(牛,豚,鶏,馬,羊,山羊)とペット3種(犬,猫,兎),ネズミ3種(ドブネズミ,クマネズミ,ハツカネズミ)の計12種です。 ここでは,上述の方法と弊社のマイクロチップ電気泳動装置MCE-202MultiNAを組み合わせたDNA検査による動物種判定の分析例をご紹介します。

2011.04.26