MSイメージングにおける最適マトリックス塗布方法の検証

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ユーザーベネフィット

- マトリックス蒸着装置iMLayerを用いると誰でも簡便に再現性良く安定したマトリックス塗布が行えます。 - 蒸着法では、微小マトリックス結晶を均一塗布することが可能です。 - 蒸着後にスプレーを行う二段階蒸着法では、高感度かつ高空間分解能でのMSイメージングが可能です。

はじめに

近年、MSイメージングは創薬研究や代謝研究だけでなく、様々な分野において活用されています。イオン化法にMALDIを用いるMSイメージングでは、数多くのマトリックス種の中から目的化合物の検出に適したマトリックスを選択することだけでなく、選択したマトリックスの塗布方法を検討することも極めて重要です。スプレー法は、組織からの抽出効果は期待できますが、成分の滲み出しや、マトリックス結晶が大きくかつ不均一になってしまいます。一方、蒸着法は、マトリックス結晶を微小かつ均一にすることができますが、組織からの抽出効果は期待できません。そのため、蒸着法とスプレー法を組み合わせた二段階蒸着法(特許:6153139 )や、蒸着したマトリックスを再結晶化させる蒸着後再結晶化法なども開発されました。本稿では、マトリックスの種類や塗布方法の違いによる結晶の大きさや形状の違いを観察した結果と、MSイメージングにおける二段階蒸着法の利点について確認した例を紹介します。

2021.09.08

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