iMScope™ QT
薬物摂取毛髪の縦横両断面における高空間分解能MSイメージング
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はじめに
毛髪には数ヶ月から1年以上にも渡って摂取薬物が蓄積されるため、その解析を行うことで、薬物曝露の時系列情報を含む科学的根拠を得ることが出来ます。そのため、LCやLC-MSなどを用いた毛髪分析が、薬物犯罪の捜査においてもしばしば用いられています。しかし、これらの手法では作業が煩雑で、毛髪内部や表面の薬物の局在情報を得ることは困難です。この問題を解決するため、MSイメージングの技術が近年注目されています。そこで、覚醒剤の一種であるメタンフェタミンと構造が類似するメトキシフェナミン(MOP)をモデル薬物として、MSイメージングによる毛髪中の薬物分布の可視化を行いました。その有用性を検証するため、MOP服用後の毛髪(以下、服用毛髪)とMOP溶液に浸漬させた毛髪(以下、浸漬毛髪)、各々の縦断面および横断面の高空間分解能MSイメージングを実施しました。その結果、MSイメージングによる可視化の意義を確認できましたので、本稿でご紹介します。
2021.03.21
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