TOC-VWP(湿式酸化方式)
燃焼酸化式TOC-ⅤCSHによる硫酸銅およびスルファミン酸ニッケル水溶液中のTOC測定
ダウンロード
はじめに
プリント基板製造の銅やニッケルのメッキ工程に使用されるめっき液には硫酸銅水溶液やスルファミン酸ニッケル水溶液が一般的に使用されます。これらのめっき液には有機性の添加剤が加えられていますが,添加剤はメッキ品質に影響するため,その濃度を管理することはプリント基板の品質確保に重要であり,TOC計を使用すればこの有機物添加剤の濃度を管理することができます。 めっき液である硫酸銅水溶液やスルファミン酸ニッケル水溶液の塩濃度は数%以上なので,燃焼酸化式TOC計で直接測定すると,塩による妨害を受けることが予想されます。これらを避けるため,希釈することが必要となります。めっき液を燃焼酸化式TOC計で測定する場合,含まれている塩濃度から考えると25倍以上の希釈が必要となりますが,島津燃焼酸化式TOC計には自動希釈機能が装備されていますので,高い塩濃度の試料をTOC計装置内で自動操作で希釈することによりTOC測定ができます。 今回は島津燃焼式全有機体炭素計TOC-VCSHを使用して,模擬めっき液として硫酸銅水溶液,スルファミン酸ニッケル水溶液を測定した例をご紹介します。
2021.03.29
関連製品
一部の製品は新しいモデルにアップデートされている場合があります。