LCMS-2020
直接イオン化法DART の応用(その3)LCMS-2020 を用いた米ぬか中の脂質類の迅速分析
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はじめに
直接イオン化法である DART(Direct Analysis in RealTime)は,試料を直接イオン化することができる方法です。既報 C109 で,前処理なしに食品中の脂質を迅速分析した例をご紹介しました。 今回は,前処理が非常に煩雑であることが知られている米ぬか中の脂質の分析例をご紹介します。米ぬかには,約 18~ 20 % の油が含まれており,「こめ油」として利用されています。こめ油は,多価不飽和脂肪酸であるリノレン酸が少ないため,酸化に対して安定な油という特徴があります。こめ油は,栄養価が高いことで知られている米ぬかの胚芽部分に多く含まれていますが,抽出にはヘキサンなどの有機溶媒を必要とし,時間もかかります。そこで,DART を用い,溶媒抽出など前処理なしに米ぬかを直接かざして脂質の分析を検討しました。
2015.07.23
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