直接イオン化法DART の応用(その2)LCMS-2020 を用いた食品中の脂質類の迅速分析

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はじめに

直接イオン化法である DART(Direct Analysis in RealTime)は,質量分析装置と組み合わせることで,分析対象の化合物を前処理なく迅速に分析することができます。既報C108 で,DART をイオン源とした LCMS-2020 を用いて食品中の遊離脂肪酸,アミノ酸を分析した例をご紹介しました。 食品中の脂肪酸はトリグリセリドに結合して存在していることが多く,人がトリグリセリドを摂取すると,エネルギーとして用いられるのみならず,結合している各種脂肪酸が有する生理機能を獲得します。そのため,トリグリセリドの分子種の研究に関心が寄せられています。一般的に,トリグリセリド分析には LC や GC が用いられますが,煩雑なサンプル前処理,長い分析時間,キャリーオーバーなどの問題があると言われています。 今回は,同システムでトリグリセリドを含む食品中の脂質を前処理なしで分析した例をご紹介します。

2015.06.30

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